ニキビ跡の色素沈着、皮膚科での治療方法と処方薬

ニキビ跡の色素沈着は病院で治る?

クリニック

ニキビ跡が何ヶ月経っても改善しなくて、そろそろ思いつきであれこれやるんじゃなくて、専門家に相談した方がいいのかもしれない・・。


そんな風に考えている方も多いと思います。


特にニキビ跡が赤みの段階を超えてシミのように色素沈着してしまうと、老人性のシミのようにずっと残ってしまうんじゃないかと不安になってしまいますよね。


そんな不安を抱えている方に


  • 保険適用で治療できるの?
  • 皮膚科ってどんなことをしてくれるの?
  • 費用はどのくらいのお金がかかるの?

といった疑問を解決して、今本当に皮膚科に相談するべきなのかを判断する手助けができればと思います。


ニキビ跡の治療と保険適用について

健康保険

まず、ニキビ跡の色素沈着で皮膚科に行ってみようと考えている方が一番気になるのが保険が適用されるかどうかですよね。


コスメなどと比べて安いなら行ってみたいけど、高額なら必要ないと判断される方もいるでしょう。


ネットなどで調べてみると、シミの治療のようなものに保険が適用される事例なども見たことがあるかもしれません。


しかし、結論を言うと「赤みや色素沈着などを含むニキビ跡には保険は適用されません」


すべて自由診療になるため、お値段も高いですし、保険適用時の治療費のように国が定めた計算方法があるわけでは無いので、病院によって価格もまちまちになってきます。


ニキビ跡と見た目は同じようなものでも、ホクロやアザについては保険が適用される(すべてではなく条件が揃えば)のですが、ニキビ跡のような炎症性の色素沈着の場合は保険が効きません


注意しなければいけないのは、ニキビそのものの場合には保険が適用されるという点です。


ここを混同してしまうために、あたかもニキビ跡でも安く治療してもらえると勘違いしてしまう方がいるので注意が必要です。


特に注意が必要なのが、美容皮膚科という名称のついた病院などのホームページに書かれた情報です。


基本的に皮膚の疾患(病気)を直す場合は皮膚科ですが、綺麗になるための治療は美容皮膚科という名称のところが担当するというように分けられています。


そして美容皮膚科には普通の皮膚科も併設されていることが多く、ニキビとニキビ跡の両方の治療ができるため、「ニキビ・ニキビ跡の治療は一部保険適用が可能」と書かれていることがあります。


一見すると、どちらの治療でも保険が適用される可能性があるように見えますが、これはニキビまだ残っている状態であれば保険が適用できる部分もあるかもしれないということを示しているだけで、完全に跡だけの場合には、まず保険は適用されません


高額な施術をする美容皮膚科では、とにかくまず来院してもらうことが重要であるため、ニキビ跡にも保険が適用されるかもしれない、と読み取れるような書き方をしていることがあるので注意しましょう。


ただし、まだニキビが残っていたり再発を繰り返したりしているような肌の場合は、ニキビ跡にも効果が期待できるようなニキビ治療(塗り薬やビタミン剤など)に対して保険が適用されることもあるので、わからない場合は美容皮膚科ではなく、まずは一般的な皮膚科のみの病院で相談してみるのがいいでしょう。


普通の皮膚科であれば、レーザー治療などの設備は無いことが多いので、高額な治療をすすめられるようなことは無く安心だと思います。


皮膚科で行う色素沈着したニキビ跡の治療と費用について

ニキビ跡の場合は色素沈着に限らず保険が適用されてないことが分かったと思いますが、次に気になるのが


 
どんな治療があって、どのくらいの費用がかかるのか?

ということですよね。


そこでまずは、費用が比較的安く済む「処方薬」と、高額な「治療」に分けて紹介しましょう。


1.処方薬

ニキビ跡の色素沈着に対して皮膚科で処方される代表的な薬(内用薬・外用薬)の種類と値段は


  • ビタミン剤(B2,B6,C):2週間分で2,000円程度
  • ハイドロキノンクリーム 5%:1ヶ月分(5g)で2,000円程度
  • トレチノイン 0.1%:1ヶ月分(5g)で3,000〜6,000円

といった感じです。


以下、それぞれについて説明を簡単にしますが、軟膏であるハイドロキノンとトレチノインについては濃度が上がると価格も上がりますし、さらに初診料や診察料が加わるので、塗り薬やビタミン剤でも保険が適用されてないと結構高いものであることを覚えておきましょう。


ビタミン剤

内服薬

ニキビ跡の色素沈着が残ってしまった場合に皮膚科で処方してもらえるビタミン剤としては、ビタミンB2、B6、Cで、すべて市販のサプリメントと成分は基本的には同じです。


ビタミンB2は皮脂の分泌や肌の新陳代謝を高める効果が期待でき、ビタミンCについては抗酸化作用や炎症を抑える効果が期待できます。


ビタミン剤はニキビがまだできている場合には保険適用で処方してもらえるので市販のものよりもかなり安くなるでしょう。症状が色素沈着だけでなく、ニキビが繰り返す状態であれば、病院で処方してもらうといいでしょう。


ハイドロキノンクリーム

ハイドロキノンクリーム

ハイドロキノンは最近では美白コスメにも配合されるようになってすっかり有名になった成分ですね。


基本的にはメラニン色素の発生を抑えてくれたり、すでにあるメラニン色素を薄くしたりする効果が期待できるものです。


 >参考:ニキビ跡の色素沈着にハイドロキノンは効果的なの?


ただ、ハイドロキノンというのは実は効果が高い反面、濃度が高いものは刺激がとても強く、過剰な使い方をすると炎症などを起こしてしまうのです。


そのため、市販のコスメでは副作用の起きない程度の量にするためにハイドロキノンの濃度は2%以下ですが、皮膚科で処方されるものは5%とかなり濃いものなんです。


だから、高濃度のものは医師の指導のもとで正しい使い方をする必要があるんですね。


高濃度のハイドロキノンが配合された軟膏などを知り合いから貰ったりして独自の判断で使うことが無いように注意してください。


トレチノイン

トレチノイン

トレチノインというのはあまり聞いたことが無い方もいると思いますが、レチノイン酸という成分が入っていて、皮脂の分泌を抑えたり、肌のターンオーバーを促進したりする効果があるとして、ニキビ治療でも処方されるものです。


 >参考:ニキビ跡の色素沈着を消すにはターンオーバーの改善が大切!


加齢や紫外線によるダメージ、さらにニキビによる傷などによってターンオーバーが遅れてしまったために、排出できずに皮膚の中に残ってしまっているメラニン色素を積極的に押し出そうとするわけですね。


この薬も刺激が強いため、濃度や使用頻度などは医師の指示に従い、使用後に異常が現れた場合は速やかに診察を受けるようにしましょう。


また、ビタミン剤と同じようにニキビがある場合は保険適用で処方してもらえます。


2.治療

続いてニキビ跡の色素沈着への対策として、美容皮膚科で行われる治療の中で代表的なものを紹介します。


美容皮膚科での治療は一般的に高度医療とされるもので自由診療(保険が効かない)が基本なので、結構なお値段になります。


ニキビ跡の色素沈着で行われる代表的なものとしては、「ケミカルピーリング」「フォトフェイシャル」というものがあります。


ケミカルピーリング

ピーリング

ケミカルピーリングはその名の通りピーリングですが、化学薬品によって皮膚の一部を溶かして強制的にターンオーバーを作り出すものなので、医師免許を持った人だけが施術することができるものです。


医師のいないエステなどでもピーリングは行われていますが、美容皮膚科の医師が行うものとは薬品の濃度などが異なり、医師ではない人の施術では効果もそれほど大きいものではないので注意してください。


ケミカルピーリングの詳細については「ニキビ跡の色素沈着はピーリングで消すことができる?」を参照してください。


イオン導入

美顔器

イオン導入は、肌の内部には浸透させることが出来ない美容成分を、電流を流すことによって内部までしっかりと浸透させて色素沈着した細胞まで到達させるうという方法です。


効果を高めるためにピーリングとセットで行われることが多く、最近では美容皮膚科だけでなく自宅でも使える微弱電流を使った美顔器なども一般的になっています。


イオン導入の詳細については「ニキビ跡の色素沈着へのイオン導入の仕組みや効果について」を参照してください。


フォトフェイシャル

フェイシャルケア

美容皮膚科で行われるシミや色素沈着の治療というとレーザーを思い浮かべがちですが、シミのようなメラニン色素の治療では主にフォトフェイシャルという光を使った施術が行われます。


レーザーというのは一点にエネルギーを集中させたものなので、局部的なシミに即効性があるものの、肌のダメージも大きく、施術後はメイクもできないし、ガーゼを当てて過ごさなければならず、仕事や学校などのことを考えると現実的ではありませんよね。


 >参考:レーザー治療のメリット・デメリット


それに対してフォトフェイシャルは、IPL(Intense Pulsed Light:インテンスパルスライト)と呼ばれる光を使ったもので、フォトフェイシャルという名前の響きの通り写真を撮るときのフラッシュのような光で、レーザーとは違って顔全体に優しい光を当てるものなので、施術後にすぐにメイクもできますし、その足でお出かけすることだって可能なほどダメージがありません


また、レーザーの場合は1色にしか効果がない、つまりシミならば黒くなったものにしか作用しないのに対して、フォトフェイシャルは複数の光が合わさったものなので、シミだけでなく赤みなどを抑える効果もあるため、まだ炎症が治まっていないようなニキビ跡の症状にぴったりです。


さらにフォトフェイシャルは真皮を刺激して肌のコラーゲン生成を促進する効果もあるため、肌が内部から綺麗になることが期待できるのです。


1回あたりの施術時間も10〜30分程度と短いのですが、1回あたりの効果が弱いため5回程度を1セット実施する必要があります。


それと気になる痛みですが、一般的には輪ゴムで弾かれる程度の痛みと言われていますね。


光をあてることによって色素が熱を持つため、ピリッとした痛みを感じます。


痛みの程度は症状によって光の強さも異なるので何とも言えないのですが、感じ方は人それぞれで、どうってことないという方から辛いと感じる方までいるので、格安で初回だけ試せるところで1回やってみるのがいいでしょう。


価格としてはフォトフェイシャルも自由診療なので場所によりばらつきが大きく、おおよそ5回の施術を顔全体に実施すると10万円〜20万円程度します。


また初回のみ5,000円程度のお試し価格で実施できるところも多いので、痛みが心配だという方はまずは一回だけ試しに施術してもらうといいでしょう。

根本的な解決じゃないことを忘れないで!

アドバイス

今あるニキビ跡の色素沈着を改善するために美容皮膚科に行くことは、上記の通り効果的であると思います。


ただ、忘れてはいけないのは症状を抑えるための治療であって、決して肌質を改善するようなものではないということです。


つまり、色素沈着を高額な費用で改善するだけでは、色素沈着を起こしやすい肌という根本的な問題を解決したことにはならないということを忘れてはいけません。


不規則な生活や間違ったスキンケアなどのように、新たなニキビや色素沈着の原因を潰さない限り、数年後にも美容皮膚科などで高額な治療を行うことになってしまうのです。


一時的に解決することも大切ですが、そもそもどうしてニキビ跡が残ってしまったのかということを考えて、今までの自分の行動や習慣を見直してみるようにしてみて下さい。